新潟県職員獣医師の先輩職員に、担当業務や職場の雰囲気などについて、お聞きしました。
若山 絵夢(令和6年度採用)
- 勤務先 動物愛護センター
- 出身地 埼玉県浦和市(現さいたま市)
- 卒業大学 日本獣医生命科学大学

現在、担当している業務や職場について教えてください。
動物愛護センターの獣医師は、日々の収容動物の健康管理や不妊去勢手術はもちろん、犬や猫の適正飼養の普及啓発、動物取扱業の監視、住民からの犬や猫の相談の対応、徘徊犬や負傷動物の収容など幅広い業務を行っています。普及啓発については、大人向けの犬や猫の飼い方セミナーから小学生向けの学習プログラムまで、様々な年齢層を対象に行っています。
センターの職員は優しい人ばかりで、困ったことがあるとすぐに助けてくださります。意見や質問もしやすく、とても風通しのいい職場です。
これまでで一番印象に残った仕事は何ですか。
6月頃から始めたマイクロチップに関する調査研究を12月と2月に行われた研修会で発表しました。仕事を始めたら研究発表などはする機会がなくなってしまうかなと思っていたので、このような機会があることを知り、仕事のモチベーションもより高まりました。今後も可能な範囲内で新たな視点の調査研究を行えたらいいなと思います。
2月の研修会で発表したものは上部のブロックの研修会に推薦され、発表することになりました。より良い発表にできるよう、内容も含めグレードアップさせたいと思っています。
新潟県職員の獣医師を志望した理由を教えてください。
学生時代野生動物学教室に所属していたため、野生動物に携わることができる佐渡トキ保護センターで働いてみたいと思い、新潟県を志望しました。
入庁後の配属は動物愛護センターでしたが、実際に働いてみて新潟県の愛護センターではたくさんの猫がもらわれていくことにとても驚きました。センターでの仕事は辛いこともありますが、大学で学んだことを活かせる場が多く、とてもやりがいを感じています。
退庁後や休日はどのように過ごしていますか。
退庁後は食事・風呂を済ませたら翌日のために早めに就寝する日が多いです。
休日は趣味のバードウオッチングや山歩きをする日もあれば、実家に帰ったり、1日家でのんびりしたりする日もあります。連休は他県に旅行に行くこともあります。
愛護センターはシフト制勤務で、休みの希望を出すことができるため、連休もとりやすく、趣味の時間を存分に楽しむことができます。また平日休みも多いため、病院や銀行にも行きやすいです。
ある日のスケジュールについて教えてください。
- 8時30分 始業・ミーティング・動物の治療
- 9時30分 猫の不妊去勢手術
- 12時 昼休憩
- 13時 事務作業
- 14時30分 動物の健康状態などについて、委託業者との引継ぎ
- 15時30分 動物の治療・引継ぎ事項をカルテに記入・猫の馴化
- 17時 ミーティング
- 17時15分 退庁
今後の目標について教えてください。
業務の目標としては、すべての業務について積極的に取り組み経験を積みたいと思っていますが、特に動物取扱業と動物虐待、ペット防災に関連する知識をもっと増やしたいです。
プライベートでは狩猟免許と鳥類標識調査員の資格を取りたいので、そのための勉強をしたいと思っています。
新潟県職員の獣医師への就職を考えている方へのメッセージをお願いします。
公務員獣医師というとお堅いイメージや、デスクワークが多いイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、実際は現場に出ることや動物と関わる機会も多くあり、大学での学びを活かせる職種だと感じています。
愛護センターでは猫の不妊去勢手術も行っており、オスの去勢手術については入庁後すぐに執刀の経験をさせてもらいました。小動物臨床の現場では入ってすぐに執刀させてもらえるところはあまりないと思うので、とても貴重な経験を積むことができると思います。
また、センターの獣医師は厳しい判断をしなければならないこともありますが、それ以上に不妊去勢手術をしたり頑張って馴らした猫が新しい飼い主の元へ譲渡されていく喜びが大きく、頑張ってよかったと感じる瞬間です。
新潟県は雪が多いイメージでしたが、現在住んでいる長岡市は冬の間常に道路に雪があるわけではないので、思ったより暮らしやすいです。食べ物もお酒もおいしいので、気になる方は一度足を運んでみてください。