先輩職員インタビュー(令和7年3月)③

 新潟県職員獣医師の先輩職員に、担当業務や職場の雰囲気などについて、お聞きしました。

田森 みのり(令和6年度採用)

  • 勤務先  中央家畜保健衛生所佐渡支所
  • 出身地  新潟県上越市
  • 卒業大学 帯広畜産大学

現在、担当している業務や職場について教えてください。

 佐渡島で家畜の健康を守る仕事をしています。牛から採血をして健康状態をチェックしたり、豚にワクチンを打ったり、ミツバチの検査に出かけたりと幅広い仕事内容です。デスクワークと外での仕事がだいたい半分ずつくらいです。外回りも事務作業もできて、ちょうどいい感じです。
 職場は獣医師が3名、庶務が1名の小さな職場で、和気あいあいとした雰囲気です。昼休みには、みんなで佐渡名産のおけさ柿を食べたり、職員の誕生日祝いのケーキを食べることもあります。
 最初、佐渡への赴任が決まった時は不安でしたが、今ではすっかり気に入っています。自然豊かな佐渡という場所で、人間関係にも恵まれて仕事ができることに感謝しています。 

これまでで一番印象に残った仕事は何ですか。

 仕事の一つに病理解剖があります。残念ながら亡くなってしまった家畜を解剖し、死亡原因や身体の状態について調べる仕事です。大学では教科書上で学んでいた病気を実際に自分の目で見て観察できることができるため、とても勉強になります。身体の大きな家畜を解剖することは大変な作業ですが、病理解剖から得る学びは多いです。少しでも得られた情報を農家さんに還元し、家畜の病気による死亡を減らすことができるように努力しています。

新潟県職員の獣医師を志望した理由を教えてください。

 小学校で豚やポニー、ヤギ、ウサギなどを飼育し、動物に囲まれた幼少期でした。特に豚を飼育し、自分たちで食べるという経験は産業動物について考える大きなきっかけになりました。家畜が健康でなければそれを食べる人間の健康も守れないのだと実感し、家畜の獣医師という仕事に興味を持ちました。その後、実際に牛の獣医師として働く方との出会いもあり、獣医師になろうと決めました。
 そして、自分に将来の夢を与えてくれた新潟県に恩返しがしたくて、新潟県で働くことにしました。牛の臨床獣医師か、公務員獣医師か迷いましたが、プライベートの時間も大切にできる公務員獣医師を選びました。
 実際に働いてみて、仕事だけでなく、趣味や家庭も十分大切にできる公務員獣医師の働き方に満足しています。

退庁後や休日はどのように過ごしていますか。

 定時で退庁できることがほとんどです!退庁後は佐渡市から借りた市民農園で家庭菜園を楽しんでいます。地域の人から栽培方法を教わりながら、試行錯誤してがんばっています。そして新鮮な野菜をたっぷり食べられる贅沢を味わっています。
 休日は趣味の登山に出かけることが多いです。一人で山に登るのは不安だったので、山岳会に思い切って入り、仲間と共に登山を楽しんでいます。山に登ったからこそ見える、息をのむように美しい絶景や、景色や山頂で食べるごはんが美味しくてハマっています!趣味に全力投球できるのも、公務員獣医師ならではの醍醐味です。

ある日のスケジュールについて教えてください。

  • 8時30分 始業
  • 9時    採血等のため農場へ出張
  • 12時   魚介類が堪能できるお店で海鮮丼のランチ(佐渡の魚介類は最高です!)
  • 13時   採血等のため農場へ出張
  • 15時   帰庁 血液検査と報告書作成
  • 17時15分 退庁

今後の目標について教えてください。

 佐渡では豚や鶏は少ないので、これらの家畜についての知識や検査技術を身につけるのが目標です。
 また、佐渡ではトライアスロンが盛んで、毎年9月に大きな大会が開催されます。せっかく佐渡に来たからには、佐渡らしいことをしたいと思い、今年のトライアスロンに、同じ新潟県公務員の仲間と共にリレーで出場することにしました。練習を重ね、上位を狙いたいです。

新潟県職員の獣医師への就職を考えている方へのメッセージをお願いします。

 まずは一度ぜひ、インターンにいらしてください。職場の雰囲気や具体的な仕事内容を実際に見て知ってほしいからです。
 私もインターンに行くまでは仕事の内容がいまいちよくわかりませんでしたが、インターン参加をきっかけに入庁を決めました。これぞ百聞は一見に如かずでした。一緒に働く心強い仲間が増えることを楽しみにしています。